部活動の顧問がつらくて辞めたい教員へ|負担を減らす方法と転職の選択肢を解説
どうも!こんにちは、1児の数学教師です。(^o^)/
今から限りある人生の過ごし方についての授業を始めたいと思います。
「毎週、土日も部活動でつぶれて、休みがない」
「専門外の競技を担当させられて、正直つらい」
「部活動さえなければ、教員を続けられるのに」
部活動の負担で心も体もすり減り「もう辞めたい」と感じている先生はたくさんいます。
そのつらさは、みなさんが甘えているからではありません。
平日の朝練・放課後、土日の練習や試合の引率。
しかも、朝や放課後の時間外の活動は無償で行われ、休日の活動にのみ最低賃金レベルの対価が支払われるだけです。
自分の休養や家族との時間を犠牲にして成り立っているのが現実です。
つらくなって当然なのです。
部活動の負担は「減らせます」。
それでも無理なら、環境を変えていいんです。
部活動がつらいとき、取れる選択肢は大きく3つあります。
- 今の学校で、部活動の負担を減らす(顧問の変更・地域移行の活用など)
- 部活動の負担が軽い学校・校種へ、環境を変える
- 部活動のない働き方(民間など)へ、転職する
大切なのは「部活動のために、自分の人生や健康を犠牲にし続けない」ことです。
とくに近年は、国も「部活動の地域移行」を進めており、教員が部活動を抱え込む時代は、少しずつ終わりに向かっています。
つまり、今のみなさんのつらさは、個人の問題ではなく、制度の過渡期にある問題でもあるのです。
この記事では、
- 部活動が、なぜこれほど教員を苦しめるのか
- 部活動の負担を減らす、現実的な方法
- それでもつらいときの、転職という選択肢
を、お話しします。
ぜひ最後まで読んで、明日から実践できるヒントをつかんでください。
私は公立高校で10年以上勤務し、国立大附属高校へ転職しました。
私のプロフィールに興味のある方はコチラ→🔗1児の数学教師ってどんな人?
今回の授業のテーマは【部活動顧問がつらくて辞めたいときの負担の減らし方と別の選択肢】です。
部活動のつらさが特殊なのは、それが「教員の善意」で成り立っていることです。
教育課程の中にある特別活動は「学級(ホームルーム)活動」「生徒会活動」「学校行事」で構成されていますが、部活動はこれに含まれていません。
部活動は教育課程に含まれない「課外活動」として位置づけられ、自主的・任意参加の活動という扱いです。
授業や分掌の仕事は教育課程の中の業務としてはっきり位置づけられています。
でも部活動は「生徒のために」「顧問なんだから」という、教員の善意と責任感の上に乗っかっています。
だから、こう言われてしまうのです。
好きでやっているんでしょう
違いますよね。
多くの先生は望んで顧問になったわけではありません。
🌀専門外の競技を任され、
🌀指導に自信が持てないまま責任だけを負い、
🌀休日を差し出している。
それでも「生徒が待っているから」と投げ出せずにいる。
その真面目さに制度が甘えてきたのです。
そして、その代償を払っているのが、みなさんの休日であり、家族との時間であり、健康です。
土日に他人の子どもの試合を引率しているあいだ、自分の子どもの行事には行けない。
この矛盾に苦しむ先生を私も何人も見てきました。
だから、はっきりお伝えします。
「部活動がつらい」は立派な辞めたい理由です。
甘えではありません。
みなさんが自分の休日と時間を取り戻せるように。
まずは一緒に、みなさんが取れる選択肢から確認していきましょう。
部活動顧問が教員を苦しめる4つの理由
部活動の顧問がつらいのははっきりした理由があります。
整理してみましょう。
理由①:休日がほとんどなくなる
土日の練習や試合の引率で休みが消えていきます。
「週休2日」のはずが、実質的に「休みゼロ」という先生も少なくありません。
心身を回復させる時間がないことが、疲弊の最大の原因です。
私は部活動の大会前と学校行事の準備などが重なり、最大38連勤という非現実的な勤務をしたことがあります。
理由②:労働に見合わないわずかな対価
休日に何時間も指導しても支給される手当はごくわずか。
時給に換算すると驚くほど低いのが現実です。
「これだけ働いているのに」という思いが、モチベーションを削ります。
私の自治体ではここ数年改善されてきましたが、私が働き始めたときは時給700円を下回る金額でした。
理由③:専門外の競技を任される
自分が経験したことのない競技の顧問を任されることもあります。
指導に自信が持てないまま責任だけを負わされる。
この負担とプレッシャーは大きなストレスになります。
後述していますが、私も専門性が必要なクラブ顧問をした経験があります。
理由④:家族との時間が犠牲になる
自分の子どもの行事や、家族との休日を犠牲にして、他人の子どもの部活動を見る。
この矛盾に子育て世代の先生は深く悩みます。
これらは、みなさんの努力不足ではありません。
部活動という仕組みそのものが教員に大きな負担を強いる構造になっているのです。
「好きでやっているんでしょ」という言葉で嫌な気持ちになる必要はありません。
私も専門外の部活動を任された1人です
初任者として採用されたとき、私は特殊な専門スキルが必要な部活動の顧問を任されました。
個人が特定されてしまうので種目は控えますが、野球・サッカー・バスケ・テニス・吹奏楽・美術のような、どの学校にもある部活動ではありません。
全国の高校(公立・私立・国立)を調べても、おそらく100校程度しかないと思います。
私が顧問を引き受けたのは、たまたま同じタイミングでその分野を専門にやってきた方が講師として赴任してきたからです。
その先生は技術指導はできるものの(学校の登録として)顧問は持てないので、私が顧問、その先生はコーチということで、顧問を引き受けることになりました。
その学校は偏差値40未満で学校全体のクラブ参加率がとても低い学校でした。
部員は8人ほどいましたが夏休みを境に3人に減ってしまいました。
教育困難校では、夏休みなどの長期休暇に昼夜逆転してしまい、部活に来られなくなる生徒が一定数いるのです。
さすがに3人では練習メニューも限られます。
そこで私も練習に加わり、4人で練習するようになりました。
ただ、私は中学・高校と帰宅部です。
運動のセンスも芸術のセンスもまったくありません。
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その練習がとにかくキツくて、部活に行くのが億劫になるほどでした。
しかも翌年、その講師の先生は別の学校へ転勤してしまいます。
技術指導まで私が担うことになりました。
外から見れば、こう思うかもしれません。
「専門でもないし、練習がしんどいなら、別の部活を持てばいいのに」
ですが、ここに「学校」という職場の特殊さがあります。
生徒にとって、技術指導はもちろんありがたいものです。
ただそれ以上に「練習を見てくれる先生、一緒に練習してくれる先生がいる」ことのほうが大事なのです。
私も、生徒たちのそんな気持ちを感じていました。
だから「◯◯先生が転勤したので、この部は閉じます」とは言えませんでした。
結局、次の学校に転勤するまで、私はずっとその部の顧問を続けました。
前述しているように、専門外の顧問を引き受けることは、決して珍しいことではありません。
さらに言えば、練習で使う道具はもちろん自腹です。
これらは、みなさんの努力不足ではありません。
部活動という仕組みそのものが、教員に大きな負担を強いる構造になっているのです。
負担を減らす方法と環境を変える選択肢
原因がわかったところで具体的にどうすればいいかをお伝えします。
今すぐできることとそれでも無理なときの道です。
負担を減らす4つの方法
〔方法①〕顧問の変更・軽減を相談する
次年度は顧問を外してもらう、あるいは副顧問にしてもらえないか、管理職に相談しましょう。
「部活動がつらい」と正直に伝えることはわがままではありません。
心身を守るための正当な相談です。
〔方法②〕「部活動の地域移行」を活用する
国は今、休日の部活動を学校から地域のクラブや外部指導者に移す「地域移行」を進めています。
みなさんの自治体でこの取り組みが進んでいないか確認してみましょう。
外部指導者を導入できれば負担は大きく軽くなります。
〔方法③〕ガイドラインを根拠に活動時間を見直す
国のガイドラインでは部活動の活動日数や時間に上限の目安が示されています(週あたりの休養日など)。
参考資料として、文部科学省から出ている「運動部活動の在り方に関する総合的なガイドライン」から一部抜粋しておきます。
●適切な休養日等の設定
- 学期中は、週当たり2日以上の休養日を設ける。(平日は少なくとも1日、土曜日及び日曜日は少なくとも1日以上を休養日とする。週末に大会参加等で活動した場合は、休養日を他の日に振り替える。)
- 1日の活動時間は、長くとも平日では2時間程度、学校の休業日(学期中の週末を含む)は3時間程度とし、できるだけ短時間に、合理的でかつ効率的・効果的な活動を行う。
これを根拠に活動の適正化を顧問間や管理職と話し合うこともできます。
〔方法④〕心身のSOSには早めに対応する
休日出勤が続き、眠れない、疲れが取れないといったサインが出ているなら、無理は禁物です。
休養や心療内科の受診も大切な選択です。
倒れてしまっては元も子もありません。
「減らす」ための制度は、少しずつ整ってきています。使えるものは使いましょう。
それでもつらいときに環境を変える2つの選択肢
負担を減らそうとしても学校の理解が得られない。
あるいは「部活動がある限り、この働き方は続けられない」と感じる。
そんなときは、環境そのものを変える選択肢があります。
〔選択肢①〕部活動の負担が軽い環境へ移る
同じ教員でも学校や校種によって部活動の負担は大きく違います。
部活動の少ない学校や非常勤講師といった働き方もあります。
「教員は続けたいけど、部活動から離れたい」ならこうした道も検討できます。
〔選択肢②〕部活動のない働き方へ転職する
「そもそも、休日を犠牲にする働き方が、もう限界」なら、民間企業への転職も選択肢です。
土日がしっかり休める仕事に変われば、家族との時間も自分の休養も取り戻せます。
実際、「部活動から解放されて、家族との時間が増えた」というのは、教員から転職した人が口をそろえて言う大きなメリットです。
自分にどんな選択肢があるか知りたいなら転職エージェントに無料で相談してみましょう。
「部活動のない働き方がしたい」という希望を伝えれば、それに合った求人を探してくれます。
このブログで何度も伝えている「教員の転職の大原則」をお伝えしておきます。
①転職は後出しジャンケンと同じ
②転職にはリスクがあるけど、転職活動はノーリスク
③学校現場に戻る道もある
「転職」と「転職活動」は、まったくの別物です。
転職活動は、いわば市場調査。
転職に向けて動いてみて良い話がなければ、今の学校に残ればいいだけです(ノーリスク)。
内定が出てから、行くか残るかを選べる。
だから「後出しジャンケン」なのです。
「いざとなったら、別の道もある」。
そう思えるだけで、明日からの教室が少し違って見えます。
自分の経験が外でどう評価されるかは、転職エージェントに無料で相談すれば教えてもらえます。
転職エージェントに登録したからといって、辞める必要はありません。
休日を取り戻すことは、人生を取り戻すことです。
辞めると決めたら進め方を知っておこう
もし「辞めて転職する」と決めたなら、後悔しないための進め方があります。
全体の流れは、こちらの完全ガイドにまとめています。
ポイントは勢いで辞めず在職中に準備を進めることです。
部活動で忙しくても転職エージェントを使えば、みなさんの空いた時間に合わせて活動を進められます。
よくある質問
Q. 部活動がつらいだけで辞めるのは大げさでしょうか?
- 大げさではありません。休日が奪われ、心身がすり減る状態は、立派な「辞めたい理由」です。まずは負担を減らす相談をし、それでも無理なら、環境を変える価値は十分にあります。
Q. 顧問を外してほしいと言うと評価が下がりませんか?
- 心身を守るための相談は、正当な権利です。近年は部活動の負担が社会問題になっており、理解のある管理職も増えています。まずは正直に相談してみましょう。
Q. 部活動の地域移行が進めば辞めなくてよくなりますか?
- その可能性はあります。ただ、地域移行のスピードは自治体によってばらつきが大きいのが現実です。「今すぐつらい」なら、移行を待つだけでなく、他の選択肢も並行して考えるのがおすすめです。
Q. 転職すれば本当に土日が休めますか?
- 職種によります。土日休みの求人を選べば、休日を取り戻せます。転職エージェントに「土日休み」を条件として伝えれば、それに合う求人を紹介してもらえます。
まとめ:部活動のために人生をすり減らさないで
部活動顧問がつらくて辞めたいときの負担の減らし方と選択肢について、お話ししてきました。
最後にもう一度、この記事の結論をお伝えします。
部活動の負担は「減らせます」。
それでも無理なら、環境を変えていいんです。
ここで思い出してほしいのは、「辞める」か「我慢する」かの二択ではないということです。
- 今の学校で、部活動の負担を減らす(顧問の変更・地域移行の活用など)
- 部活動の負担が軽い学校・校種へ、環境を変える
- 部活動のない働き方(民間など)へ、転職する
段階的な選択肢が、いくつも用意されています。
そのうえで、本文でお伝えした大事なことをもう一度整理します。
まず、部活動がつらいのは仕組みの問題です。
🌀休日が消え、
🌀対価は見合わず、
🌀専門外の競技を任され、
🌀家族との時間が犠牲になる
この構造の中で消耗しない人はいません。
「好きでやっているんでしょう」という言葉に傷つく必要はまったくありません。
そして、今日からできることがあります。
- 顧問の変更を相談する、
- 地域移行を確認する、
- ガイドラインを根拠に活動を見直す、
- 心身のSOSに早く応じる。
とくに地域移行は、数年前にはなかった新しい選択肢です。
自治体の状況を調べてみる価値があります。
それでも変わらないなら、環境を変えていいのです。
教員から転職した人が口をそろえて言うのが「部活動から解放されて、家族との時間が戻ってきた」という言葉です。
失った休日は取り戻せます。
部活動は、みなさんの善意と自己犠牲の上に成り立ってきました。
でも、その犠牲をこれからもずっと払い続ける必要はありません。
まずは「部活動のない働き方もある」と知るために転職エージェントに話を聞いてみてください。
それだけで、休日のある未来への第一歩になります。
▶転職の全体像を知りたい方は完全ガイドへ
みなさんの休日はみなさんのものです。取り戻していいんです。
ということで、今日の授業を終わります。
※出典:文部科学省「運動部活動の在り方に関する総合的なガイドライン」







