この記事のタイトルを見て、これを読んでくださったみなさんは少なからず仕事に不満を持っているのではないでしょうか?
・給料が低い
・業務量が多い
・上司が威圧的
・職場の人間関係が悪い
・通勤の満員電車がしんどい
仕事がつらくなる理由は人それぞれあると思いますが、1番やってはいけないのが自死を選ぶということです。
今回はなぜこういった内容を書いているかというと、この夏に教え子が自死をしたという連絡が来たからです。
私はその生徒を高校2年生、高校3年生と2年間担任をしていました。
勉強は得意な方ではありませんでしたが、学校行事の準備などはしっかりとお手伝いしてくれていました。陸上部に所属しておりトレーニングルームで一緒に筋トレをしたこともあります。
卒業後の進路は自分の身体の強さを活かせる運送業に就職しました。
1年前にクラスの同窓会に呼んでもらったときはその生徒は参加していませんでしたが、大学に進んだ生徒たちとは違って、仕事の都合がつかなかったのかな?ぐらいにしか思っていませんでした。
それからまた1年が経って、卒業生から自死をしたらしいと連絡が回ってきました。
自死の理由は明かされませんでしたが、おそらく仕事がつらかったのではないかと思っています。
正直私も10年以上前に教員を続ける中で大きな失敗をし、心を壊したことがありました。
そのときは何もかもが嫌になって、逃げ出したくなって自死を考えました。
だからニュースで若者の自殺者数の増加の報道を見るとそのときの気持ちが思い出されますし、自死を選ぶ人たちの気持ちもわかります。
別の記事で【夢、やりたいことの見つけ方】について紹介したこともありますが、自分の夢ややりたいことがわからないという人の特徴に、『これまでの人生で1度もレールから外れたことがない』というのが挙げられます。
・周りがするから受験して
・周りがするから就職して
・周りと一緒に行動してたら不安にならないからそうする
周りと同じ行動をすることは一定の安心感を得られるというのは事実です。
ただその安心感と引き換えに、自分の心を鎖でつながれた囚人になっている可能性があります。
人間というのは、経験していないことには、どこまでも不安を広げてしまうものです。
そして不安が大きくなればなるほど、ますます行動できなくなる。
その結果、世の中のほとんどの人が「不安で作られた鉄格子」に囲まれたまま一生過ごしていくことになる。
このブログでは
・同じ企業に勤め続けることもリスクがある
・年収を上げるために転職をしよう
・仕事選びは人生選び
というような切り口で転職を勧めています。
転職というのは環境を変えるということです。
環境を変えるのは体力がいる。
だから疲れてくると、仕事がつらかったとしてもそこから抜け出すことすら考えられなくなります。
・もし皆さんがこれまでに仕事選びでいろんな失敗をしてきたのなら、職場を変えることを恐れすぎる事はなかった
・もし過去に貧乏生活をしたことがあったら、一時的に収入がなくなることに怯えすぎることもなかった
でも、
・1度も人生のレールから外れたことのない人
・転職未経験の人
は、そういう経験をしてきていません。
心を鉄格子に囲まれて、どこからも出られなくなった人間は、自分自身を消すという最後の出口に向かってしまうこともある。
皆さんのように真面目に会社勤めをしてきた人たちは、
・小さい頃にご両親から「勉強しろ」と言われて、テストの成績が悪いと「何でもっと頑張らないんだ」と怒られる。
・社会人になったら上司から「仕事しろ」と言われて、営業成績が悪いと「何でもっと働かないんだ」と怒られる。
そうやって、怒られて怒られて、今日まで生きてきた人も多いと思います。
でも人が生きる上で1番大事にしないといけないのは、勉強することでも仕事をすることでもありません。
人が生きる上で1番大事な事は、本当に辛い時に「助けて」と口に出して言えることなんです。
人間というのは、どれだけしんどいことが重なっても、ギリギリまで追い込まれても、なかなか人に助けを求められない生き物だと思います。
・人に弱みを見せたくない
・周りに迷惑をかけたくない
・「あいつは落ちこぼれだ」と思われたくない
という理由です。
でも笑われてもいいんです。
無様な格好をさらしてもいいんです。
ビルの上から放り投げてもいいのは、自分の身体じゃなくてプライドです。
人が生きる上で1番大事な事は、本当に辛い時に「助けて」と口に出して言えること。
この言葉は「自分1人で悩みを抱え込まず、人に頼ることが大事だ」という意味ではありません。
もちろんそういった意味合いもあります。
でもそれ以上にこの言葉は、苦しいときに「助けて」と言えるような、「人間関係があること」の大事さを表しています。
「助けて」と気兼ねなく言える関係では、自分が一方的に助けられるだけではなく、助ける側に回ることもある。
また、そうした関係を続けていく中では、面倒だと感じたり、悩ましい出来事も起きるでしょう。
でも、その関係には、
・他者からの評価に怯えたり
・自分の市場価値を高めるために追い詰められたりしない
そういった安らぎと温かさがあるはずなんです。
このブログでは転職や私の生き方についての内容を発信しています。
私は公立高校の教員をしていましたが、今は転職を経て国立大附属の教員をしています。
今は結婚して子どもも生まれましたし、やりがいを感じられる職場で仕事をしていますが、決して順風満帆な人生ではありません。
仕事がつらいなら、辞めてもいいんです。
それを「逃げ」と揶揄する人もいるでしょう。
でも、人生は80年しかありません。
もし、みなさんが30~40代なら、残りの人生は40年程度です。
自分のことを卑下するような人と関わるより、自分に対して優しく接してくれるような人と関わらないと時間がもったいないです。
また人生をグラフで考えて、長い目で見て右肩上がりの人生になればいいと思います。
一時的に株式相場のような右肩下がりになる期間があったとしても、最終的には右肩上がりになるように頑張ればいいんです。
仕事がなくなれば収入もなくなりますが、日本には「生活保護」というセーフティネットが存在します。
今みなさんが支払っている税金がそこに活用されています。
自分が支払った税金を自分が「生活保護」という形で受け取ってもなんの問題もありません。まずは「自分の心」を大切にしてください。
それでは今日の授業を終わります。