どうも!こんにちは、1児の数学教師です。(^o^)/
今から限りある人生の過ごし方についての授業を始めたいと思います。
みなさんは『DIE WITH ZERO(ダイ・ウィズ・ゼロ=ゼロで死ね)』という本をご存知ですか?非常に有名な書籍ですので読んだことがない人も、タイトルぐらいは聞いたことがあるのではないでしょうか?この書籍は非常に良書なので、3~4回繰り返し読んでいます。
この本が伝えたいことを一言でまとめるなら、「お金なんて死ぬ前に全部使い切るのが正しい」ということです。
✅️「お金を増やす」ことの書籍は多いですが
✅️「お金を使い切る」ということに触れた書籍はなかなかありません。
私はこの本を読んでお金に対する価値観が変わりました。
今までは、お金を貯めて、貯めて、貯めて、いかに通帳の残高を増やしていくか、ということにこだわってきました。
妻さんともお金の使い方で何度ケンカしたことか・・・
でもこの本を読んで「お金は使ってこそ価値がある」ということに気付かされました。
この本で推奨されているお金を使い始める時期は45~60歳です。
一般的な老後は60歳以上を想定しているため、45歳~60歳というのは資産形成期です。
なぜ「DIE WITH ZERO」では、資産形成期にあたる45歳~60歳にお金を使い始めることを勧めているのでしょうか?
それは、非常に多くの人が「死ぬまでお金をため続け、そのお金を使わずに死んでいる」という事実を発見したからです。
『DIE WITH ZERO』で紹介されていた衝撃のデータを紹介します。
● 世帯収入・支出の比率
・60代~90代の退職者全体で、年齢を問わず収支比率は「1 : 1」
・いつまで経っても、収入と支出は同じ金額である
・退職した後も貯めた資産には手を付けない傾向がある
●経済的に豊かな人たちの資産推移
・退職前に50万ドル(約7,500万円)以上の資産を持つ人たちを調査
・20年後、または死亡するまでに使った資産は、全体のわずか11.8%
・88%以上の資産を残して亡くなっている
●資産額が少ない人たちの資産推移
・退職前に20万ドル(約3,000万円)未満の資産を持つ人たちを調査
・退職後の18年間で、わずか25%の資産しか使っていない
・75%もの資産が残っている
●退職後の資産
・全退職者の3分の1が、退職後に資産を増やしている
●年金受給者の場合
・退職後も安定した収入源が保証されている人たち
・退職後の18年間に使った資産はわずか4%だけ
・一方、非年金受給者は、退職後の18年間で34%の資産を使っている
・安定した年金を受け取っている人は、資産をほとんど使わない傾向がある
みなさんが今、お金を貯めている1番の理由は「老後のため」じゃないでしょうか?
私も勤務先の学校で高校生に対して、お金の授業をしたことがありますが、そのときも「もらった給料を全部使うような生活をしてはいけないよ。将来のために貯金をする習慣をつけようね」ということを言っていました。
このときの「将来のため」というのは「働けなくなった老後」を指しています。
でも、実際のデータからは、全く違った風景が見えてきます。
✅️ 老後の収支はトントンの人が多い
✅️ 裕福な人は、退職時の資産を88%も残して亡くなる
✅️ 裕福でない人も、退職時の資産を75%以上も残している
✅️ 老後世帯の3分の1は、資産を増やしてしまう
✅️ 年金受給者は、退職後の18年間で4%しか資産を減らしていない
つまりアメリカでは、「老後のためにしっかりお金を貯めてきた」という人達も、実際に退職すると全然お金を使っていないわけです。
そして、本当にお金を使わないまま死んでいきます。
退職時の資産を75~88%も残していたとは驚きです。
私は15年以上公立高校の教師として数学を教えていましたが、そのときの働き方に疑問を感じ、国立大附属高校に転職しました。今まで偏差値40未満の学校から偏差値70以上の学校に勤務し、5000組以上の生徒や保護者と関わってきました。子育てや家族のありかたは本当に千差万別です。そういったことを考える中で
- 教師として生徒との向き合い方
- 自分の家族との向き合い方
- 自分の人生との向き合い方
について考えさせられることも多く、「人生には限りがある」という当たり前のことを意識するようになりました。
私はもともと貧乏性でお金に対してケチケチしてるタイプでした。
しかし、結婚して子どもが生まれたことで、改めて自分の人生計画を見つめ直すことに。
その結果、「家族で思い出を作ることにお金を使いたい」と思うようになったんです。
そこからは、お金について学び始めました。
ファイナンシャルプランナーや簿記などの資格を取得し、NISAを活用して投資もスタート。さらに、夜間の大学院にも通い、自分の教員免許を専修免許へとステップアップ。
おかげで、大学院卒の給与体系に移行することにも成功しました。
- 給与収入
- 資格手当
- お金の知識
- 配当金
のバランスをとりながら、年々収入を増やすことに成功しています。
今回の授業のテーマは【お金は貯めるだけじゃ意味がない。『DIE WITH ZERO』から学ぶ、人生の満足度を高めるお金の使い方】についての内容です。
お金を貯めに貯めて、通帳の残高が2000万円、3000万円に到達してもそのお金をあの世に持っていくことは出来ません。
「生きているうち」にお金を使わなければいけないということです。
今しかできないことにお金を使おう
『DIE WITH ZERO』を読んで驚いた事実は「こんなにも多くの人がお金を使わないまま死んでしまっている」ということです。
では、いったい何にお金を使えばいいのでしょうか?
今しか出来ないことにお金を使う
これがこの本の核になる部分だと思います。
今みなさんが、水上スキーをやりたいと思っているとします。でもそれを我慢すれば、その分の貯金は貯まります。でも、十分なお金が貯まったときには、既に水上スキーができない年齢かもしれません。当然、過去に戻って時間を取り戻すことはできませんし、お金で年齢を買うこともできません。
お金がなくなることを恐れて、やりたいことをやる機会を逃すのはナンセンスです。
お金を浪費することより、人生を無駄にしてしまうことの方が、はるかに大きな問題だということです。
大切なのは自分がどういったことをすれば満足度が高まるかを知り、その経験に惜しまずお金を使うことです。
もちろんそれは人によって違います。
・活発で旅行が好きな人
・自分の好きなアーティストやアイドルの推し活をしたい人
・自宅で静かに読書や映画を観て過ごしたい人
・家族、友人のために何かをすることに喜びを覚える人
・恵まれない他人へのサポートに生きがいを感じる人
このお金の使い方は正解で、このお金の使い方は間違っている、というものはありません。重要なのは自分にとって満足度の高いお金の使い方をすることです。
これはまさに自分の人生の価値観ですね。
この書籍を読んで、私自身がどういったことにお金を使うと人生の満足度が高まるかを考えた結果は「子どもとの時間にお金を使う」です。
わが家では、年末に1年の家計の収支報告・翌年、翌々年の家族計画・翌年の旅行予算を妻さんに伝えるというイベントがあります。
その中で毎年かならず伝えていることの1つが私が死んだ後のこと。
- 住宅ローンはなくなるし、生命保険でもある程度のお金は出るから、生活の心配はしなくていい
- だからその分、息子くんにはいろいろな経験をさせてほしい
- 息子くんに何かを買い与えるのではなく、習い事・留学・旅行など経験にお金を使ってほしい
別の言い方をすれば「”モノ消費”ではなく、”コト消費”にお金を使ってね」ってことです。
子育てにおいて「子どもは思っているよりも早く親から離れていく」という話をよく聞きます。
私もそうでしたが、小学生になったときには放課後や土日は友達と遊んでいたし、中学生・高校生になればクラブ活動や塾、アルバイトなどで家にいる時間も減ってきます。
家族で旅行に行ったのも中学2~3年生が最後だったような気がします。
つまり子どもが「パパ、一緒に遊ぼう」と言ってくれる期間は思っているよりも早く終わります。
私が独身のころは教師に対する暴言に対しての生徒指導やクラブの指導で勤務時間が終わっても生徒との関わりに多くの時間を使っていました。
ややこしい保護者も多く、大変なこともありましたが、生徒の変容などをみると充実した時間の過ごし方だったと思います。ただ息子くんが誕生した今では生徒は”他所(よそ)の家の子ども”です。
他所(よそ)の家の子どもに時間を使うなら、自分の子どもに時間を使いたいと思っています。
老後は思っているよりお金がかからない
「今」しかできないことにお金を使おう、と説明しましたが、当然将来(老後の生活)のことも心配ですよね?
この書籍で資産を取り崩すのは45~60歳ぐらいの時期を推奨しているのは、それは「老後の生活は思っているよりお金がかからない」というデータがあるからです。
老後は、大きなお金が必要なライフイベントが全て終わっているという状態です。
- 結婚に対する費用:支払い済
- 子供の教育資金:支払い済
- 住宅の取得費用:支払い済
- その他、ライフイベント費用:支払い済
また、年齢を重ねていくと、体力が低下して、若い頃のように遊びまわることが難しくなります。好奇心・意欲・食欲も低下していくため、「買いたいもの・欲しいものは特にない」という高齢者の方も少なくありません。
私の母も同じことを言っています。
老後は年齢的に、モノよりも健康のほうが気になる年頃といえます。
『DIE WITH ZERO』の著者の言葉を借りれば、「人間は年齢を重ねれば重ねるほど、お金から価値を引き出す能力」が下がっていきます。
年齢によってお金の価値は全く違います。
✅️20歳の人にとっての500万円
✅️80歳の人にとっての500万円
年齢が若ければ旅行や食事などにお金を使って価値をドンドン引き出せますが、年を重ねるほど旅行などにも行けなくなってきます。お金の価値を引き出せないから、お金を使うこともできず、結果として老後の生活費がドンドン下がるというわけです。
現役時代は「老後のために」と一生懸命お金を貯めても、実際に老後生活に入るとお金のかからない事実に違和感を覚えるかもしれません。
●想像していた老後と実際の老後●
✅️ 現役時代
老後も今と同じぐらいお金がかかりそう
老後は病気なんかもするから、今以上にお金がかかりそうね
✅️ 老後
あれ?思ったよりお金が減らないぞ?
なんであんなに一生懸命貯めてたのかしら…?
今貯めているお金が「老後のため」なら、老後の生活にはそこまでお金がかからないという事実に向き合って、将来のライフプランを再検討してみてください。
お金はあればあるだけ安心ですが、計画性なくお金を貯めることは「今」の生活の充実度を下げることにつながります。
思い出づくりが人生最大の仕事
人生は資産額(貯金通帳の残高)を競うレースではありません。
ゲームのように最後のステージをクリアしたときのスコアで順位付けされるわけではないということです。
もし節約に節約を重ねて、通帳の残高が2000万円、3000万円に到達しても、そのお金をあの世に持っていくことは出来ません。
では人生とはなんでしょうか?
この書籍では「人生」=「経験(思い出)の合計」と捉えています。
自分がどんな自分であるかは、毎日、毎週、毎月、毎年、さらには一生に1度の経験の合計によって決まります。人生の最後に振り返ったとき、その経験(思い出)の豊かさの合計がどれだけ充実した人生を送ったのかを測るものさしになるということです。
だからこそ、今の人生でどんな経験をしたいのかを真剣に考え、それを実現させるために計画を立てるべきなんです。そうしなければ、社会が敷いたレールの上をただ進むだけの人生になってしまいます。
「思い出の配当金」という考え方
私が「モノ消費」より「コト消費」を大切に思っている理由は「思い出の配当金」という考え方がベースになっているからです。心理学の研究でも、人はモノではなく、経験(コト)にお金を使う方が幸せになれることを示しています。
モノは買った瞬間の喜びは大きいですが、時間が経つにつれてその喜びは減っていきます。でも、経験から得る価値は時間の経過とともに高まっていきます。
私はそれを“思い出の配当金”と呼んでいます。
私は20代の最後に大学の友人と8泊10日ぐらいのスケジュールでペルー(マチュピチュ)とボリビア(ウユニ塩湖)に旅行に行きました。旅費+現地での食事などを考えると80万円ぐらいはかかったような気がします。(決して贅沢旅行ではありませんでしたが、当時の自分に出せる限界の金額でした)
ペルー・ボリビアは南米なので地球のほぼ真裏なんですよね。当然大変なことだらけでした。
・飛行機の乗り継ぎがうまくいかなくてアメリカで1泊することになった
・英語も話せない私がスペイン語圏内でハンバーガーの注文をした
・高山病になった
・旅行の後半でデジカメを無くした
・ロストバゲージをした
楽しかったことも、大変だったことも書ききれませんが、その一つひとつが私の思い出です。TVで世界遺産特集をしている番組をみると必ず上位にマチュピチュもウユニ塩湖もランクインしています。それを見るたびに友達との旅行を思い出しますし、職場で海外旅行の話になったときにも思い出します。
その旅行を思い出すたびに「思い出の配当金」として私の心を満たしてくれます。
それから数年後に妻さんと結婚しましたが、新婚旅行はハワイでしたし、妻さんの性格的にも移動が多い南米の旅行は新婚旅行の選択肢に入らなかったと思います。
今は息子くんも生まれているので、なおさら家族旅行で南米を選択することはないでしょう。
息子くんが高校生、大学生になったときにもう1度マチュピチュもウユニ塩湖も行ってみたいと考えたりもしますが、そのときは私は50代半ばなので、それこそ飛行機での長距離移動に体が耐えられるかわかりません。
当時の自分にとっては旅行に80万円も支出するのはかなり勇気がいりましたが、今思えばマチュピチュにもウユニ塩湖にもいけるのはあのタイミングしかなかったと思っています。
あのとき節約を気にして80万円の南米旅行に行かなかったら、その分私の資産額は増えていますが、マチュピチュ遺跡もウユニ塩湖を自分の目で見ることはできませんでした。
節約ばかりしていると、そのときにしかできない経験をするチャンスを失い、その結果、自分の世界や価値観が必要以上に小さくなってしまいます。
人生は経験の合計ですからね。
子どもと過ごす時間も有限
最後とは 知らぬ最後が 過ぎてゆく その連続と 思う子育て
この短歌をご存知でしょうか?『「この味が いいね」と君が 言ったから 7月6日は サラダ記念日』でおなじみの俵万智さんの短歌です。
子育てをしているとこういった短歌も心に刺さります。
・最後のミルク
・最後の離乳食
・最後のおむつ
・最後の夜泣き
・最後のイヤイヤ
・最後のベビーカー
目の前の子育てを必死にやっていると気づきませんが、最後の◯◯は必ずやってきます。
今息子くんはパウ・パトロールに夢中で、よく「一緒に見よう」と誘ってくれます。
でもそれもいつか終わるときがきます。でも残念なことに、私たちは”それをできなくなる正確な日付”を事前に知ることはできません。
大切なものは、知らないうちにゆっくりと遠ざかっていく。にもかかわらず、私たちは何かがゆっくりと終わりに近づいていることに目を向けず、それが永遠に続くかのように思い込んでいる。物事は永遠に続かず、いつかは色褪せ、消え去っていく。それを理解することで、人は目の前にあるものにもっと感謝できるようになる。
DIE WITH ZERO
息子くんが小学生になれば、サッカーやバスケの試合を応援したり、ピアノの発表会を鑑賞したりと親としてのサポートの仕方も変化していきます。一緒に旅行に行き、スキーやマリンスポーツといったアクティビティを楽しむこともできますが、それもいつかは終わります。
息子くんは大人になり、子どもの成長を見守る父親としてのステージも終わるときがくる。
そうなったときはまた学校の生徒たちのサポートに時間を使いたいと思っていますが、その時期が来るまでは子どもとの時間を大切にしたいと心に決めました。
みなさんは子どもの記憶の中でどんな存在でいたいですか?
「子どもと一緒にどんな経験をしたいか」と言い換えてもいいでしょう。
手遅れになる前にそれをよくよく考えておくべきなんです。
さらに付け加えると、私たちが子どもに与えられる経験の1つに「一緒に過ごす時間そのもの」も含まれています。子どもにとって親と過ごす時間はめちゃくちゃ重要です。
子どもの心の中にある”親との思い出”は、良くも悪くも子どもの人格形成に影響してきます。
「子どもと何かを経験すること」というと、一緒にどこかに出かけたり、何かをしたりするイメージを浮かべる人が多いでしょう。でも、何かを経験することは、親から人生を学ぶことも、単に一緒に過ごす時間も含まれます。親から子どもに与えられた愛情や時間は、時として驚くべき形で報われるときがきます。
「子どもと同じ時間を過ごす」ことは子どもの成長に必要不可欠なことだと思います。
「いつか」は二度と来ない
【今すぐ行動するべき、たった1つの理由】の記事にも書きましたが、ここでも改めて「今」行動することの大切さを伝えたいと思います。
私は冒頭の自己紹介文にもあるように昔はケチケチしたタイプで、できるだけリスクの少ない道を選んできました。でも、あるときに「リスクを取らないこともリスクである」ということを感じ始め、今はある程度のリスクを取った行動をするようにしています。
今振り返って思うことは、10~30代の若い頃は積極的にリスクをとることが大事だと感じています。でもそれは「そのリスクを取るだけのメリットがある場合は」ということに限ります。だから、何千万円というような借金を背負うようなリスクは絶対ダメです。
リスクを取ることのメリット・デメリットをよく比較して判断していく必要があります。
例えば、若い頃にオーロラを見るために、フィンランドやスウェーデン、ノルウェーなどの北欧に旅行に行くことについて考えてみてください。この北欧への旅行は、年齢を重ねると子育てや仕事で簡単にできません。
だから、それは取るべきリスクだと考えられます。
持っている貯金を全部使い、さらには多少の借金をしてでも一生に一度の経験をするためにフィンランド、スウェーデンに旅立つ価値は十分にあると思います。
そう考えると、その旅行の費用はムダ遣いにはなりませんよね。
しかもその経験は「思い出の配当金」として毎年自分の心を満たしてくれます。
このアドバイスに込められた本当の意味は、
このアドバイスの真意は、
「今」リスクを取れないなら、「いつ」取れるのか?
1番大切なことは簡単な道を選ぶことではありません。
みなさんにとって最善の道を選ぶことなんです。本当にやりたいことを探したいのなら、リスクを取る時があってもいいんです。
スキー、スノボが趣味の人は、20代のころは1日に20回コースを滑ることができても、40代、50代になると、頑張っても15回ぐらいしか滑れなくなります。スキー、スノボを楽しむために同じ時間、同じお金を費やしても以前の75%しか滑れなくなってきます。
年齢を重ねていけばスキーと同じように、サーフィンを楽しんだり、登山をしたり、飛行機に乗って見知らぬ土地を旅したりすることもいつかはできなくなります。どんな経験でも、いつか自分にとって人生最後のタイミングがくるということです。
人は終わりを意識すると「その時間を最大限に活用する意欲」が高まってくるので、「今」行動することの大切さを改めて紹介しました。
この記事をここまで読んでくださった方は、なんだかんだ言って我慢強いし、真面目な方だと思います。おそらく仕事も熱心に取り組まれているし、健康なうちは定年ギリギリまで働くつもりの方が多いのではないでしょうか。
ピークの年齢を迎えても仕事を続けるつもりなら、なおさら今すぐ値打ちのある方法でお金を使い始めてください。
前述したように老後の生活にそれほどお金はかからないので、ある程度のお金を使っても老後の生活に困ることはありません。人生を充実させる体験を増やしていくために、働く時間を減らすという選択肢もあります。
ただ、ここで大切なのは、お金の誘惑に負けないようにしなければならないということです。
確かに、会社から評価され、給料がもらえるのは嬉しいことです。
みなさんが55歳なら経験を積んで能力が高まっているだけに、若い頃よりも1時間あたりの収入は高くなっていることでしょう。でも、みなさんの人生最大の目標は、お金をできる限り増やすことではなく、人生をできる限り豊かにすることです。
それを絶対に忘れてはいけません。
この視点を持つと生き方を大きく変えていけるようになります。
まとめ
今回の授業のテーマは【お金は貯めるだけじゃ意味がない。『DIE WITH ZERO』から学ぶ、人生の満足度を高めるお金の使い方】についての内容でした。
今しか出来ないことにお金を使う
この書籍によると多くの人は老後にお金を使わないまま死んでいるというデータがあります。
私も含めてみなさんは給料をもらっても全額使うという生活はしていないと思います。給料の一部は貯金に回して将来の老後に備えているという方が多いですよね。
でも、「今しか出来ないことにお金を使う」という背景には、老後の生活には思ったよりもお金がかからないという事実があるからなんです。
・結婚や住宅ローンにかかる費用は支払済
・子育てが終わって教育費は支払済
・体力が低下し遊興費がそれほどかからない
・好奇心や新しいことを始める意欲が減退している
実際に多くの人が退職時の資産を75~88%も残したまま死んでいます。
だからこそ、もっと「今」の生活が充実するようにお金を使いましょう。
ただ、むやみに散財するのではなく、豊かな人生になるように使うことがポイントです。
この書籍では「人生」=「経験(思い出)の合計」と捉えています。
私のオススメは「モノ消費じゃなくてコト消費」にお金を使うことです。
私は子どもとの時間を大切にするためにお金使うことを決めました。
- ロサンゼルスに大谷翔平選手の試合を観に行く
- モルディブ or カンクンの海で一緒に泳ぐ
- ディズニーシーのタワーオブテラーに一緒に乗る
- 雨季のウユニ塩湖に行く
- スキーにいく
スキーは2025年に達成しましたが何度も何度も行きたいと思っています。
私はみなさんに対してこの考えを強制しているわけではありません。私にとって、最も価値のあるお金の使い方が「子どもとの思い出を作ること」というだけです。
これに関してはみなさんの価値観によるので、みなさんが何にお金を使えば満足度が高くなるのかを考えてください。
お金の価値観は人生の価値観です。
何にせよ、コト消費にお金を使うことで思い出が作られ、毎年、毎年「思い出の配当金」という形でみなさんの心に返ってきます。
いつか〇〇をしたい、いつか〇〇に行きたい、いつか〇〇を食べたい、と思っている人は「いつか」じゃなくて「今」やってみてください。
年を重ねることで体力が低下していくことは自然の摂理です。
いつか、いつか、と思っているうちにその機会を失ってきた人はたくさんいます。
その体験がどれだけ高額であったとしても、1度その体験にお金を使ってみることも大事です。その1度の経験によってまた3~4年は仕事を頑張れますし、その3~4年は「その経験が出来た自分」として自信にもつながるし、思い出の配当金も受け取ることができます。
- 今しかできない経験にお金を使うこと
- 将来のための貯蓄をすること
この2つの最適なバランスを探してください。
みなさんが亡くなるときには、しっかり資産を使い切って「いい人生だった!」と思えるように過ごしてもらえたらと思います。
ということで、今日の授業を終わります。