転職

年収アップの考え方と市場価値を高める基本戦略【3選】

どうも!こんにちは、1児の数学教師です。(^o^)/
今から限りある人生の過ごし方についての授業を始めたいと思います。

みなさんの職場には「給料が同じなら、できるだけ仕事をしない」という考え方の同僚はいませんか?
私は高校教員という公務員の立場ですので、こういった考え方をしている同僚は年齢、性別に関係なくめちゃくちゃいます。

もちろん生徒の力を伸ばすために授業準備をしたり、生徒と一緒に文化祭や体育祭の準備をしたり、時給換算すると500円程度になってしまうぐらいクラブの指導をしたりするような先生もいます。

私は数年前に公立高校から国立大附属高校へ転職し、働く場所を変えました。
国立大附属の教員も国家公務員なので「給料が同じなら、できるだけ仕事をしない」という考え方の教員もいます。(公立高校に比べると圧倒的に割合は少ないですが…)

私は今の勤務先ではみんなが嫌がるような役割を引き受けたり、自腹を切って別の学校の授業見学に行ったりしていました。

そういった姿を管理職が見てくれていたからか、海外出張にも行かせてもらったり、他校の先生との交流会で大きな仕事を任せてもらえたり、大学院の推薦してもらえたりしました。

そういった経験を積み、自分自身が大きく成長出来たと実感しています。

結 論

今の会社で「自分の経験値」を高めることを意識して、「自分を成長させる機会」を作ろう

もし私が「給料が同じなら、できるだけ仕事をしない」というマインドだったら、海外出張に行くこともなく、大きな仕事を任せられることもなかったでしょう。

【新しいチャレンジへの心構え【3選】】の記事にもあるように、今年は新しいチャレンジをしようと思っています。(私自身のチャレンジについては別の記事で発信していく予定なのでもうしばらくお待ちください。)

このチャレンジをしたいと思った理由も今の勤務先で多くの経験を積んだことで、自分自身の視座が上がり見える景色が変わったからと思っています。

「今の会社で「自分の経験値」を高めることを意識して、「自分を成長させる機会」を作ろう」というのは、どの職業にも共通していることだと思います。

特に、転職で年収や仕事の満足度を上げようと考えている人は「今いる会社」で成果を出すことが必要です。20~30代のうちは、高い給料を追い求めるより「自分のスキル」を貯めたほうが長い目では大きな価値になります。

「何をしても同じ給料なら、無駄に働かないほうがいい」というマインドの同僚はどの会社にもいると思いますが、私は「自分の経験値」を優先して働くことを意識して、誰よりも「自分を成長させる機会」をもらうことを優先することをオススメします。

私は15年以上公立高校の教師として数学を教えていましたが、そのときの働き方に疑問を感じ、国立大附属高校に転職しました。今まで偏差値40未満の学校から偏差値70以上の学校に勤務し、5000組以上の生徒や保護者と関わってきました。子育てや家族のありかたは本当に千差万別です。そういったことを考える中で

  • 教師として生徒との向き合い方
  • 自分の家族との向き合い方
  • 自分の人生との向き合い方

について考えさせられることも多く、「人生には限りがある」という当たり前のことを意識するようになりました。

私はもともと貧乏性でお金に対してケチケチしてるタイプでした。
しかし、結婚して子どもが生まれ、改めて自分の人生計画を見直した結果、家族で思い出を作ることにお金を使いたいと考えました。それからはお金の勉強をスタートし、ファイナンシャルプランナー、簿記などお金に関する資格を取り、NISAで投資をスタートさせました。
また夜間の大学院に通い、自分の教員免許を専修免許にパワーアップさせ、大学院卒の給与体系に移行することに成功しました。

  • 給与収入
  • 資格手当
  • お金の知識
  • 配当金

のバランスをとりながら、年々収入を増やすことに成功しています。

今回の授業のテーマは【年収アップの考え方と基本戦略【3選】】についての内容です。

これは『転職と副業のかけ算』という転職界隈で有名なmotoさんの本を参考にしています。

ぶっちゃけ、この書籍はめちゃくちゃ読みやすくて、転職についてmotoさん自身の実体験が書かれていたのでかなりの良書です。この書籍を読み、それまで自分が考えていたことと一致する部分や新たな気づきを与えてくれた部分を紹介していきたいと思います。

自分の市場価値を高めよう

もしみなさんが今転職エージェントや転職サイトに登録したとして、(実際に転職するかは別として)すぐに転職先が見つかりますか?

この質問に対して、「見つかると思う」と答えられる人は自分の市場価値が高いということを認識している人だと思います。

でも、「見つからないと思う」「わからない」と答えた人は、自分の市場価値が低い、自分の市場価値をわかっていないということです。

motoさんはどうやって自分の市場価値を高めていったのでしょうか?
まずはそれを紹介します。

motoさんの職歴

新卒で入社したホームセンター(年収240万円)
  ↓
大手人材会社(年収330万円)
  ↓
リクルート(年収550万円)
  ↓
IT系ベンチャー(年収700万円)
  ↓
広告ベンチャー(年収1000万円)

と4度の転職を経て5社での経験があります。

ホームセンター編

ホームセンターで得た経験は、「機会を待つのではなく機会を取りに行き、そこで全力を尽くし、自分の経験値や成果につなげた」ということです。

後に入社するリクルートには「自ら機会を作り出し、機会によって自らを変えよ」という社訓があります。それは自分の市場価値を高める本質的なメッセージだと身をもって痛感しました。

motoさんがホームセンターで最初に取り組んだのは、「自分が目指す姿」や「やりたいこと」を周りの人に言い続けることです。

会社から与えられた仕事だけをしていたらアルバイトと変わらないので、「店長になりたいから経営会議に出させてください」とか、「店長になりたいので、お店の数字を見させてください」ということを周りに伝えていました。

当然こんな新入社員は先輩社員からよく思われませんよね。

でも、「こうなっていきたい」とか「こうしていきたい」という具体的なメッセージを発信すると、よくも悪くも周りに自分のことを覚えてもらうことにつながります。

からかうために無茶な仕事を振ってきたり、嫌な態度をとったりする先輩たちもいましたが、motoさんにとっては大きなチャンスだったので、いろいろな仕事を引き受けました。

当然背伸びをしていて働いた分、仕事は本当にキツかったようです。

とにかく失敗ばかりで、毎日悩み、休日出勤をしたり、他のお店の先輩に相談したりとmotoさんなりに解決策を考えて行動しました。

しかしその分、入社1年後には同期より圧倒的に多くの知識と経験を得ていました。
同じ仕事の話をしても、物事を見る目線や考え方が大きく変わっていたのです。

同じ環境下で同じ仕事をしていても、機会によって得られる経験値は大きく変わることを身をもって感じたようです。

数学パパ

仕事に慣れると既にできる仕事ばかりをしがちですよね。
でも、そうではなく、やったことのないことに挑戦する機会をもらい、そこで成果を出すことが次のキャリアに進む上で大切な姿勢だと思います。

人材会社編

motoさんはホームセンターでの経験をきっかけに人材会社に転職し、そこでは営業職を任されました。
ここで得た経験は、「デキる人を徹底的に真似て、自分のスキルに落とし込む。」ということです。

motoさんにとって営業職は未経験かつ知識も不十分だったので、社内のメンバーを頼りながら補うしかありませんでした。

「営業スキル」はホームセンター時代には学ぶことが出来なかったので、仕事の速い上司を徹底的に真似することにしたようです。

この「徹底的に真似をする」という行動は予想以上の結果につながり、入社3ヶ月目には新卒領域のエリアマネージャーに抜粋されました。

営業未経験ながら「自分が顧客の役に立てる事は何か」と考え、必死に取り組んでみたものの思うような成果が出せない日々を過ごしていました。

そこで他のエリアでトップの成績を出している人に「終日同行させてもらえないか?」とお願いをし、

 ・自分との差はどこにあるのか
 ・どんな営業トークをしているのか
 ・日ごろからどんな優先順位で仕事をしているのか

あらゆることを真似して、自分にインストールしたいと考えたのです。
次の日からはトップ営業マンがやっている仕事内容を徹底コピーすると

 ・自分とトップ営業マンの実力のギャップ
 ・もっとこうしたほうが売れるかもしれない

という気づきが見え始めてきます。
それまではカッコよく、スマートな営業に重きを置いていましたが、実際に成果につながる行動はカッコいいやり方などではなく、地を這うような泥臭い「足を使った営業」だったということに気づきました。

また行動を真似するだけでなく、彼らが見ている景色を知ることも重要でした。
トップ営業マンはみんな「相手の視点に立って徹底的に物事を考える」という姿勢を持ち、常にお客さんのために行動しているのです。

数学パパ

地道な基礎の積み重ねこそが、成果を出す近道ってことですね

リクルート編

motoさんは人材会社在籍時にリクルート役員と一緒になることがあり、そこで直接スカウトを受けてリクルートに入社しました。

ここで得た経験は、「大切なのはスキルではなく、「目の前のことに一生懸命になる」とか、「絶対にやり切る」という考え方や姿勢(スタンス)である」ということです。

リクルートに入社した当初、「将来的にどの会社でも活躍できるスキルが欲しい」と考えていましたが、当時の上司から「大切なのはスキルではなく、努力できる姿勢だ」と教えられました。

その上司はリクルートが危機的状況で採用したのは優秀な人材ではなく、『会社を潰さないために一生懸命努力できる人間』だと説明しました。

motoさんは、「目の前のことに一生懸命になる」とか、「絶対にやり切る」という考え方・姿勢(スタンス)が重要なのだ、ということを学び、これこそ「どの企業でも活躍できる人」に共通する素地なのだと気づきました。

そして、どこでも活躍できる人とは、組織を成長させられる人です。
どんな企業で活躍できる人は「考え方」や「姿勢」が重要であり、受け身ではなく、組織を成長させる力を持つことが必要だと学びました。

また、成長を考える際には「自分が成長できる企業」だけでなく、「自分が成長させたい企業」という視点を持つことが大切だと気づきました。

数学パパ

自分が成長しつつ、どんな会社の成長も牽引できる人材、これこそが「市場価値の高い人材」ですね

ベンチャー編

「個人の力で勝負したい」と思い、リクルートでの営業経験を生かして3度目の転職を決意しました。

ここで得た経験は、「『個人として何ができるのか』を考え行動すること、が自分の市場価値を高めることに繋がる」ということです。

motoさんはリクルート時代から、社長や取締役へ直接アプローチをする「トップアプローチ」を重視しています。これにより様々な提案に対して意思決定が早く、現場導入後の展開もスムーズになるからです。

また、経営層への提案は準備を通じて提案力や視野を広げる機会にもなります。

しかし、トップアプローチにはリスクもあり、下手な提案をすると二度と取引してもらえない可能性があります。そのため、訪問前の事前準備には入念に取り組んでいました。

リクルートという大企業の看板に頼っていた頃よりも、泥臭い経験をした方が成長実感を得ることが出来たようです。

現職編

在籍していたベンチャー企業が楽天に買収されたことがきっかけで、motoさんは4度目の転職をしました。「看板のない企業で自分の力を試したい」という目的で入社しましたが、大手の傘下に入ってしまったため、転職を決めたのです。

ここで得た経験は、「『自分株式会社』を経営する目線を持つことの大切さを学んだ」ということです。

地方のホームセンター、人材会社、大手企業、無名のベンチャーなど4社の経験を通じて、「どの会社でも活躍し個人としてもお金を稼げる状態」が自分の安定につながると考えるようになりました。

この考えが強くなったのは、現在の社長から「自分という会社の経営者目線を持て」と言われたことが大きいです。

「経営者目線」とは目の前の業務をこなすだけでなく、会社の売上を伸ばす視点で働くことですが、私にとっては「自分株式会社」という思考が重要だと感じました。

この視点は自分の給与だけではなく、毎日変化する主要取引先への依存を避け、副業という別の収入源を持つ必要性を強く感じたようです。

自分株式会社の売上をどう伸ばすためには「対価に見合った労働の価値の提供」が必要で、同時に「どんな労働が評価されるのか?」ということも把握する必要があります。

数学パパ

同じ仕事をするのであれば、常により良い契約を求める姿勢が重要だということですね

市場価値を高める基本戦略【3選】

①成功体験を積む

転職で年収を上げるには自分の市場価値を高めることが重要ということを伝えてきましたが、具体的には「今いる会社」で成果を出すことが必要です。

特に20代のうちは、高い給料を追い求めるより「自分のスキル」を高めたほうが長い目では大きな価値になります。

自分のスキルを高めるには、motoさんがホームセンターで働いていた頃のように「いろいろな機会を取りにいく」ことが大切です。

最初は小さなこと、些細なことでもOKです。
いろいろな機会を取りにいき、それがうまくいけば自分の中での成功体験になります。
小さくても成功体験を積んでいけば自己肯定感も高まり、自信につながっていきます。

みなさんが機会を取りにいく姿を見て「何をしても同じ給料なら、無駄に働かないほうがいい」と言ってくる人もいると思います。

もちろん私が勤めてきた学校にもそういった先生はいました。
でもそういった人たちとは仕事に向き合うマインドが違います。

数学パパ

給料のために仕事をするのではなく、自分のスキルを高めるために仕事をするってことです

私が最初に勤務した学校で得た自分のスキルは「生徒の心の動きや些細な心情を感じ取れるようになった」ことです。

その学校はいわゆる教育困難校でした。
教員の1日は、ずっと授業をしているわけではなく、空きコマと呼ばれる授業と授業の間の時間があります。空きコマに会議をしたり、翌日の授業準備をしたり、提出物チェックをしたりします

教育困難校では授業担当の先生に暴言を吐いたり、悪態をついたりして授業を出される生徒がいるので、空きコマはそういった生徒の対応をします。
その対応は誰がやると決まっているわけではありません。

ただ私は自分の経験値を上げたかったし、生徒との対話をすることで関係性を築きたいと考えていたので、授業を出された生徒の対応をよくしていました。

本来ならその時間に授業準備や会議資料の作成をしたかったのですが、「自分の経験値」を優先して働くことを意識し続け、「自分を成長させる機会」を作れたと思っています。

そこでの経験はとても大きく、別の学校に転勤した際にも生徒の微妙な心の動きや些細な変化も感じ取れるようになりました。

次に勤務した学校で得た自分のスキルは「自分の熱量によって生徒の学校への帰属意識を高めることができるようになった」ことです。

2つ目の勤務校は教育困難校に比べて少しだけ学力が上の学校でした。
その学校にも当然「何をしても同じ給料なら、無駄に働かないほうがいい」という教員はいました。

私はその学校では、数学が得意な生徒を放課後に集めて進学補習をしました。
その姿をみて「この学校でそういうこと(進学補習)しても一緒だよ」、「それ(進学補習)しても、別でお金出るわけじゃないでしょ?」というような教員もいました。

しかし、私は生徒に数学をわかりやすく教えたくて教員を目指したので、私のやりたいことが実現できたことが嬉しくて、それを継続していました。

そういった熱量で授業や進学補習をしていたのは私ぐらいでしたが、私が担当した学年の理系選択の生徒数は過去最高で、結果的に進学実績も過去最高レベルでした。

国立大附属高校にチャレンジしたいと思ったのも、そこでの経験が大きかったと思っています。

②会社を成長させる意識をもつ

私が勤務してきた2校での経験を振り返ってみると、私自身が「この学校の生徒を成長させたい」、「この学校の課題を克服したい」と思っていました。

これは一般企業でも同じだと思います。

自分の市場価値を高めるためには「自分のスキル」を高めることが重要ですが、それと同時に会社を成長させる意識も重要です。

働く上では「自分が成長できる企業はどこか?」という自分視点だけでなく「自分が成長させたい企業はどこか?」と言う視点も併せ持っていないと、いつまでも受け身の姿勢でいることしかできません。

会社に寄りかかるだけではなく「会社を成長させる力」を持つことが大切なのです。

③転職のタイミングを考える

「石の上にも3年」という言葉があるように、仕事においても「とりあえず3年働いたほうがいい」といわれています。

でも、大事なのは「在籍期間」ではなく「期間における中身」です。

ツラいことを3年我慢すれば、必ず高い能力がつくと言うものでわかりません。”指示待ち人間”のように、言われたことだけを3年間こなしてきた人よりも、自分で主体的に動き、自分の成果につながること、会社の業績を上げることに費やしてきた人の方が市場価値を上げられるのは明らかです。

ただ、時間が過ぎるのを待って、仕事をするよりも、常に転職市場から求められる能力や成果を追い求める人材でいること。同時に、日ごろから求人情報を集めて、良い求人が出たタイミングで、いつでも出られるようにしておく姿勢を保っておくことも重要です。

転職は常に視野に入れておくべきですが、あえて転職すべきタイミングがあるとすれば「仕事が最高潮のタイミング」です。

採用側の視点で見るとネガティブな理由で転職を考えて行動している人より、今まさに脂が乗っている人材の方が、一緒に働きたいと思えるはずです。
今の職場で成果を出せており、なおかつ仕事が楽しいと感じられているタイミングほど転職のベストタイミングだと思います。

私がめちゃくちゃお世話になった先生も転勤のタイミングについてこんなことを言っていました。

お世話になった先生

その学校で自分の意見が楽に通るようになったら転勤のタイミングだと思うよ。

この言葉の裏には次の意味があると思います。

自分の意見が楽に通ることのメリット:その学校での経験年数が長く、学校の課題に着手しやすい

自分の意見が楽に通ることのデメリット:自分の意見が正しいと思い、横柄になりがち

公立高校では1学期に管理職と人事面談をする場合が多いです。そこで翌年度の人事に向けて、転勤したいのか、その学校に残りたいのか、という希望を伝えます。

あくまでも希望なので叶うかどうかは別ですが、管理職に対して意思表明をする場です。
毎年その時期になるとその先生の言葉を思い出します。

また転職のタイミングを考えるために、転職サイトをチェックしておくのもポイントの1つです。
毎日のように転職サイトを眺めていると様々な気づきがあります。

六本木の一頭地にあるオシャレなIT企業よりも、山梨県の山奥にあるメーカーの方が年収が高いとか、資金調達をした無名ベンチャーは年収が高いなど、世の中における「年収の相場」がなんとなく掴めるようになってきます。

今すぐに転職する気がなくても、転職情報は常に眺めておいて損はないです。
求人は流動的に変わるので「いつか転職する時が来る」と考え、どんな求人があるか把握しておき、いざという時すぐに転職活動ができる状態にしておくのが鉄則です。

転職で活かす“当たり前”のスキル

自分のスキルが重宝される業界への転職

motoさんは自分という「個人の市場価値」を伸ばそうと考え続けてきました。

多くの人が見落としていますが、どんな職種、業界で働いていたとしてもサラリーマンとして得られる経験には大きな価値があります。

そして、その経験や知見は個人でお金を稼ぐための「元」になるのです。

私は高校教員をしていますが、大学を卒業してからずっと教員なのでこの道しか知りません。だから『学校の常識は社会の非常識』という言葉を意識しています。

  ・会議中に寝る
  ・授業に遅れていく
  ・制服や頭髪の指導は学校ごとに違う
  ・土日の部活動はほぼ無償で行う
  ・教師という職業しか経験していないのに生徒の進路指導にあれこれ言う

こういったことはどの学校でもありますし、こういうことは学校の外の世界では非常識だろうなと感じます。
ただ、独自の常識をもっているのは教師だけではないと思っています。

・営業職の常識は社会の非常識
 →「ノルマ未達は自己責任」「休日も顧客対応するのが当たり前」

・建設業の常識は社会の非常識
 →「朝は5時集合、挨拶は軍隊式、残業・休日出勤は当たり前」

・IT業界の常識は社会の非常識
 →「深夜稼働・徹夜デバッグは美徳」「仕様変更は当たり前」

・医療業界の常識は社会の非常識
 →「ミスは許されないが労働時間は青天井」「人手不足が前提」

・保育・教育業界の常識は社会の非常識
 →「奉仕の精神が当たり前」「持ち帰り仕事も自己研鑽の一環」

・飲食業界の常識は社会の非常識
 →「サービス残業・長時間労働は当たり前」「年中無休でも文句は言うな」

・公務員の常識は社会の非常識
 →「前例踏襲が正義」「定時退庁は悪、残業してこそ努力」

など、挙げればキリがありません。

しかし、逆に考えるとその職種、業界で得た経験や知識、考え方は他の職種、業界では目からウロコとなることもあるということです。

その職種、業界では当たり前に求められるスキルが他の職種、業界では重宝されることもあります。

・営業職の「ヒアリング力」・「提案力」

業界内では:顧客ニーズを引き出して当たり前、数字を作って当然

他業界では:コンサルタント、商品企画、カスタマーサクセス職などで、「相手の課題を見抜き、最適な解決策を提示する力」として高く評価される。

・建設業の「段取り力」・「現場調整力」

業界内では:工程管理は当たり前、職人や資材をうまく回すのが基本

他業界では:イベント企画、物流、製造業の生産管理など、「複数関係者の調整とスケジュール進行」が必要な仕事で高評価。

・ITエンジニアの「論理的思考力」・「問題解決力」

業界内では:不具合は自力で潰す、仕様変更は自分で巻き取る

他業界では:データ分析職、マーケティング職、経営企画などで、「構造化された考え方」や「原因を特定して改善する力」が役立つ。

・医療・看護職の「観察力」・「冷静な対応力」

業界内では:患者の変化に気づくのは当然、緊急時でも動揺しない

他業界では:福祉、接客業、危機管理系の業務で、「人の微細な変化に気づく」「感情に左右されない判断力」が重宝される。

・教育職(教師・塾講師など)の「説明力」・「ファシリテーション力」

業界内では:わかりやすく教えるのは当然、クラスをまとめるのは日常

他業界では:企業研修、セールス、マネジメント、カスタマーサポートなど、「難しい内容をわかりやすく伝える力」が即戦力に。

・飲食業界の「接客スキル」・「ホスピタリティマインド」

業界内では:お客様への丁寧な対応や気配りは当たり前

他業界では:小売、ホテル業界、カスタマーサポート、受付業務などで、「顧客満足度向上の担い手」として高評価される。

このように今の仕事で得た経験や成果をもとに転職することで年収アップにつなげることが出来ます。これは年収アップやキャリアに悩む多くのサラリーマンが取れる戦略です。

なぜなら、転職は「誰にでも使える術」だからです。でも、この考え方で転職活動をしている人は多くはありません。

「転職したって、どうせ年収は上がらないだろう」、「転職ってリスク高そう」、そう考えて多くの人が足踏みをしています。

このブログで一貫して伝えている転職の大原則を紹介しておきます。

転職の大原則

 ①転職は後出しジャンケンと同じ

 ②転職にはリスクがあるけど、転職活動はノーリスク

実際に転職活動をして年収アップの転職ができなかったら転職しなければいいんです。

終身雇用の崩壊

確かに1つの会社に腰を据えて、じっくり働き続ける選択肢もあります。
でも今の時代、「ただ真面目に働くだけ」では給料が増えないどころかサラリーマン生命すら危うくなります。

実際トヨタの社長豊田章男さんが「雇用を続ける企業などへのインセンティブがもう少し出てこないと、なかなか終身雇用を守っていくのは難しい局面に入ってきた」と発言しています。

またトヨタだけでなく富士通やKDDIといった大手メーカーでも終身雇用の崩壊が進んでいるという事実があります。

たとえば事業売却を進めてきた富士通では、間接部門で50代が飽和状態にあるといいます。成長年代の人材を育成していくために配置転換をすると、50代の社員は環境変化についてこられず退職するという事態も少なくありません。50代が組織にとって活用しにくい人材層になりつつあるというのです。

40代半ば~50代で早期退職を迫られる人がいる一方で、新卒でも、能力次第で数千万円の年収が得られる。そんな時代なのです。

仕事をするというのは、働き方はもちろん、生き方にも影響します。

私はこのブログを通じて

  • 転職して年収を高めたい
  • 自分の価値観に合う仕事をしたい
  • サラリーマンとしての市場価値を上げたい
  • 老後のお金の不安を減らしたい

と考える人にとって、1つのロールモデルになれたらと思っています。

これからの時代は、会社も組織も自分のキャリアを保証してくれません。
自分の身は自分で守るしかないのです。

まとめ

転職を成功させる大きな鍵は「自分の市場価値を高める」ということです。

みなさんは自分の市場価値は高いと思いますか?
私は自分の教員としての市場価値はそれなりに高いのではないかと自負しています。

なぜ高いと思うのかというと、

  1. 〇〇主事(部長)という立場で学校運営に携わってきた
  2. 海外出張の引率で現地の生徒を相手に授業をした
  3. 国立大附属で教科指導の力を高めた
  4. 夜間の大学院に通い学位を取得した
  5. 教員免許が専修免許状である

という点が挙げられるからです。

こういった経験は「機会を待つのではなく機会を取りに行き、そこで全力を尽くし、自分の経験値や成果につなげた」という部分です。

1つ目の〇〇主事(部長)というのは校内での役割ですが、このポジションに就くと担任をもつことはできません。私は担任がしたくて教員を志しました。ある意味、担任をすることの楽しみを犠牲にしたと言っても過言ではありません。

2つ目の海外出張の引率でも現地の生徒を対象に授業をすることは必須ではありませんが、自分の成長につながると思って授業をしました。

4,5つ目の夜間の大学院に通っていたときも、通常勤務が終わってから21時ころまで授業を受けていましたのでめちゃくちゃしんどかったです。

その渦中にいるときは、自分の成長を感じるわけでもなく、成果が上がったと感じるわけでもなく、目の前のことを必死にやっているだけでした。
でも、振り返ってみると自分自身の成長につながったと感じています。

数学パパ

まさにNo Pain, No Gain.(ノーペイン、ノーゲイン)ってやつですね

誰しもいきなり大きいことを成し遂げることは出来ません。
本当に小さなことの積み重ねを続けていくだけです。

イチロー選手も1シーズン258本のヒットを打ってメジャー記録を更新したときも、「小さなことを積み重ねることが、とんでもないところへ行くただ一つの道」と言っていました。

ただそこに必要なのは「自分でその機会を取りにいく」ということです。
指示待ち人間の受け身の姿勢にならず、主体的に動いていかなければなりません。

「給料が同じなら、できるだけ仕事をしない」というマインドを持っていれば、そのマインドを変えてください。そのマインドのままだと自分の市場価値は一生上がりません。

もしみなさんが主体的に動いて自分の経験につなげようとする行動を見て「給料が同じなら、できるだけ仕事をしない」というマインドの同僚が嫌なことを言ってくるかもしれませんが無視してください。

自分の経験値を高めようと主体的に動く人と、できるだけ仕事をしない人は目指している景色が違います。

自分の市場価値を高めるコツは「今いる会社」で成果を出すことです。
特に今まで自分の市場価値を意識してこなかった人は、小さい成功体験を積み重ねてください。出来なかったことよりも小さくてもいいので出来たことに目を向けるようにしてください。

繰り返しますが、いきなり大きなことを出来る人はいません。

自転車も失敗しながら乗れるようになったのと同じように、仕事も失敗を恐れるのではなく、失敗を成功に繋げられるように意識してください。

また、今の業界では当たり前に求められるスキルも別業界では「輝くスキル」となり重宝される可能性が大きいです。

今の仕事で得た経験や成果をもとに転職することで年収アップにつなげてみてください。
これは年収アップやキャリアに悩む多くのサラリーマンが取れる戦略です。

数学パパ

転職は「誰にでも使える術」ですよ

年収アップっていう観点からオススメできる厳選した転職エージェントは次の2社です。

オススメの転職エージェント
  • 30~40代:JACリクルートメント
  • 20代:マイナビAGENT

が良いと思います。

JACリクルートメントについて紹介します。

JACリクルートメントの特徴
  1. 業界3位の転職エージェント
  2. ハイクラスとか専門職向けて即戦力を求める求人案件が多い
  3. ②の条件を求めている求人案件が多いので、合うとか合わないがはっきりしやすい
  4. 基本的に評判はかなり良い
  5. 実際に使ってみた人に聞いても大満足の対応

JACリクルートメントの対象は年収600万円以上の人ですが、今の年収がそこに達していない人でも登録してみるのがいいと思います。もしJACリクルートメントに相手にしてもらえたらそれだけで、年収アップの可能性があるので「待遇をアップさせたい!」という人はぜひコンタクトを取ってみるといいと思います。

JACリクルートメントの公式サイトへ

次にマイナビAGENTについて紹介します。

マイナビAGENTの特徴
  1. 日系大手が得意分野
  2. 20代~30代前半の求人に強い
  3. 親身になって相談にのってくれる
  4. ブラック企業を避けたい人におすすめ

このエージェントは「ハイクラス」というイメージが薄いかもしれません。でも、マイナビAGENTの得意分野は「日系大企業」なんです。大企業の求人案件が多いので、年収が上がる可能性は十分に高いと言えます。

「今20代で年収を絶対上げたい。でも転職活動は初めて」みたいな人には間違いなくこのエージェントをオススメします。

マイナビAGENTの公式ホームページへ

私は転職活動をするときは転職サイトじゃなくて、転職エージェントを使うことをオススメしています。転職エージェントって成果報酬なので登録者を転職させてはじめて報酬が手に入ります。だからいい加減な転職エージェントに登録してしまうと、とにかく就職させようとしてきたり、何でもかんでも理由をつけて転職させてしまえ!ってレベルの担当者もいます。

でもこの2社は本当に心からおすすめできる転職エージェントなのでまずは登録して、転職活動をスタートさせてください。

一時期、「サラリーマンという働き方は搾取されている、社畜にならないほうがいい」という風潮がありました。

でも、個人的な意見ですがサラリーマンという形態が社畜なのではなく、働く上での「スタンス」が問題などだと思っています。

社畜かもしれない人:いつまでも会社に依存している人、指示待ち人間

社畜ではない人:会社に依存せず社外活動を通じて活躍している人

逆に会社員という立場からフリーランスになり会社に縛られることがなくなった人も、クライアントの言いなりになった仕事ばかりをしていれば社畜と変わりません。会社員かフリーランスかという働く形態ではなく「自分がどう働くか」が重要だと考えています。

私に子どもが生まれ、40代を迎えて、自分の人生を見つめ直したとき、改めて「行動を起こさないことこそ、最大の失敗だ」という考え方が大切だということを身にしみて感じるようになりました。

転職も決して特別なことではなく、誰にだって使える手法です。
やるか、やらないか、ただそれだけで生涯年収を変えられます。
大切なのは行動することです。

ということで、今日の授業を終わります。